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 業務部門の増加

 統計上の二酸化炭素排出量の区分では、産業部門、運輸部門、業務部門(正式には業務その他部門)、家庭部門、エネルギー転換部門と分類されます。業務部門は、オフィスや店舗など各種のサービス産業が含まれています。

 1990年以降の二酸化炭素排出量については、気候変動枠組み条約のもとで、毎年排出量を集計して報告する必要があります。1990年以降で増加が最も大きいのは、業務部門で約2倍に増やしてしまっています。2012年までの京都議定書第一約束期間でも、全体で6%削減が求められていた中で、これだけ増やしてしまったのは、大きな問題です。家庭部門も1.5倍に増えていますが、それ以上の増加になります。

減少に向かっている部門

 産業部門は、日本全体に占める割合が大きいのですが、大きな削減を達成してきました。鉄鋼、石油、セメントなど、二酸化炭素を大量に発生させる工場が限られており、対策技術も比較的早くから改善が進められ、日本では1990年代に大幅な削減を達成しています。燃料費の割合が大きな産業の中には、省エネをしないと競争力が維持できないことから、率先して投資がされてきたところもあります。ただし、2000年以降は新規投資も頭打ちとなり、あまり削減になっていない傾向がみられ、省エネ性能で他国に追いつかれつつあるのが現状です。

 運輸部門は2000年前後から削減が進んでいます。運輸のうち9割が自動車によるものですが、排ガス規制とあいまって燃費のいい車が競って販売されるようになりました。1997年の京都議定書採択の頃には、ハイブリッド車が販売開始され、現在では各社が開発を行い販売台数のうち大きな割合を占めるに至っています。自家用車の平均燃費は以前は11km/l程度だったものが、実質14km/Lを超えるようになってきています。

 自動車は輸送でも多く使われていますが、2005年頃から石油価格が高騰し、燃費のいい車の導入に加えて、トラック輸送においてもエコドライブをはじめとして、効率的な輸送システムの構築が進みました。現在も電気自動車など、エコカーの拡大は期待されており、さらに削減が進む可能性があります。

業務部門での対策

 業務部門でも対策がされてこなかったわけではありません。省エネ法により、効率的な機器が開発され導入も進んでいます。しかしそれ以上に、OA機器の導入が拡大し、また床面積が増加したために、大幅な増加となっています。

 個別にみると、2000年頃には消費電力の大きなデスクトップパソコンが中心であったのに対して、現在はノートパソコンが中心になっています。また、コピー機やプリンターなども、以前より省エネ機能が充実しています。照明も、多くの店舗やオフィスで、省エネ性能の高いLEDが導入されています。

 オフィスでは、OA機器が増えることによって、電気消費量が増加し、さらにその熱を取り除くため、冬の期間を除いて常に冷房をつけるのが一般的になりました。

 店舗については、ショッピングモールなど、巨大な施設が増えています。省エネ配慮がされているために、単位面積あたりのエネルギー消費量が削減されるように工夫がされていますが、広さに余裕をもった販売スペースとして設計されることが多く、広い分だけ照明や冷暖房も必要になっているのが現状です。

 生活のために、働く場、サービスを生産する場、購入する場であり、生活に関係ない部門ではありません。学校などは全員がお世話になってきた場でもあり、みなでありかたを考えていくことも大切です。小さい事業所も多く、単純に省エネを進められない事情もありますが、上手に制度を作って減らしていく体制づくりが求められるところです。


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Last-modified: 2017-01-09 (月) 17:10:43 (225d), by 有限会社ひのでやエコライフ研究所