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蓄電池は設置したほうがいいのですか

 環境負荷的にはマイナスですが、個人でメリットを感じられる場合には、設置してもいいでしょう。

 太陽光発電装置への補助金はなくなり、2018年時点では蓄電池の設置に対して補助金がつくようになっています。蓄電池が環境負荷をへらすものかといえば、実はそうではなく、むしろ充電・放電のロスがあるため、設置することによって、かえって電気消費量を増やしてしまいます。

 ではなぜ蓄電池に対して補助金を出してまで、国は推進しているのでしょうか。

 社会的に求められるのは、将来的に太陽光発電や風力発電など再生可能エネルギーが増えた場合の電力安定供給のためです。大都市部ではまだ再生可能エネルギーはわずかですが、九州ではすでに電力の半分以上を太陽光発電で賄う時間帯も出てきています。いままでは夜間に電気が余っていたため、夜の間に揚水式発電の水を揚げ、昼間のピーク時間帯に発電をする使い方がされてきましたが、晴天時には昼間の太陽光発電が多い時間帯に電気を使って水を揚げるようになっています。ピーク時間帯は昼間ではなく、太陽光が発電を止めた夕方以降に現れるようになっています。

 これだけ太陽光発電が、大きな影響を持つに至っていますが、再生可能エネルギー中心で社会を回すとなると、より昼間だけに発電が集中する状況が生まれます。されに、急な天候の変化でも発電量が落ちるため、地域の電気供給が不安定になる場合があります。このために、変化を吸収できるような充電装置が地域にあることが求められているのです。現在インターネット等の回線を通じて家電機器や充電装置の稼働を連携させるシステムが検討されています。

 将来的な再生可能エネルギー社会においては、こうした管理が不可欠となるということで、導入が進められています。けれども、蓄電池だけが唯一の解決策ではなく、余っている時間帯に氷を作って夕方以降の冷房消費を減らすなど、熱として蓄積することも可能です。この目的のためであるなら、あまり個人が敢えてお金を負担する意味はないでしょう。

個人のメリット

 もちろん、個人のメリットもいくつかあります。特に数年以上前に太陽光発電を設置した家庭では、10年目にFITによる買い取りが終了します。その後も買い取りをしてもらえる場合もありますが、市場価格では11円程度と、当初の4分の1以下になることが予想されています。とはいえ、家庭で購入している電気代はkWhあたり30円近くなりますので、充電をしてでも家庭で使ったほうがお得になる場合もでてきます。

 また、震災時などは、太陽光発電だけでも昼間に電気を使うことができますが、蓄電池があればふだんと同じ機器を、夜にも使うことができます。非常時のことを重視する方であれば、導入するメリットとしていいでしょう。

 ただ、大都市部などでは昼間の電気需要が大きくなるのは事実で、その時間帯の発電を地域で使わないのは、社会全体ではあまり望ましいことではありません。太陽光発電というプレミアムがついて、買取価格があがる制度ができれば望ましいのですが、自由化の競争の中でそうしたメニューが検討されてくるかもしれません。

オフグリットという選択

 太陽光発電の電気だけで暮らすことを考えると、視点が大きく変わってきます。電力会社から電線を引かないという「オフグリッド」の生活をしているサトウチカさんから、とても興味深い話を聞きました。基本的に節電は心がけているものの、エアコンも照明も掃除機もふつうに使いながら、電気が足りなくなることはほとんどないとのことです。夜に電気を使うためにバッテリーが必要になってきますが、蓄電池に貯められた電気は限られており、自然と早寝早起きになるとのこと。そして夜にあまり使わないと、発電した電気も余ってしまうのですが、そこが自然エネルギーの面白いところです。

 化石燃料なら、もったいない使い方は、そのまま環境破壊につながるので罪に感じてしまいますが、太陽光であれば「使いたくても使い切れない」くらい生み出されます。しかも自然のエネルギーですので、使い切れなくても、環境を悪くするわけではなく、ただおひさまが降り注いだだけのことです。ちょうど野菜がたくさん収穫できたように、できれば近所の分けてあげたいという気持ちになるそうで、エネルギーに余裕があると、なんとなく心も豊かになりそうです。

 常に必要なときに安定して使えるわけではないのですが、そこが「生きているエネルギー」とつきあっている感じられる面白さもあります。   


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Last-modified: 2018-05-08 (火) 20:19:13 (134d), by 有限会社ひのでやエコライフ研究所