太陽の光を電気に変える装置が太陽光パネルです。屋根に設置することで、家庭で消費する量をまかなうほどの電気を生み出すことができ、非常に環境面で望ましい装置です。
家庭の温暖化対策の中で、最も大きな効果を生み出す取り組みの一つです。標準的な家庭で使用するエネルギー(自家用車を除く)の半分程度をまかなうことができます。
2009年1月から、国の補助金が復活しました。1kWあたり7万円、最大70万円(10kW)。ただし、工事費込みで1kWあたり70万円以下になることが前提です。
2010年度から電力会社に売電する価格を、10年間について倍にする法案を検討しています。おおむね設置から15年程度で元がとれ、その後は電気代分だけが「稼げる」ことになります。民主党案はこれに上乗せした法案を検討しており、どうなるかわかりませんが、いずれにせよ「元をとりやすくなる」のは事実です。
また、窓の断熱などと同時に太陽光発電装置を設置することで、最大30万円までリフォーム減税(所得税が控除される)が受けられます。
電気の削減(kWh) | 光熱費の削減(円) | 二酸化炭素排出量の削減(kg) | |
1ヶ月の削減 | 250 | 6,750 | 138 |
1年の削減 | 3,000 | 81,000 | 1,650 |
ちなみに、新制度が導入された場合の、買取が倍になる10年間分は以下のようになります。
電気の削減(kWh) | 光熱費の削減(円) | 二酸化炭素排出量の削減(kg) | |
1ヶ月の削減 | 250 | 11,475 | 138 |
1年の削減 | 3,000 | 137,700 | 1,650 |
太陽光パネル、系統連結装置(家庭用電源として使うための装置)、設置費用がかかり、大きさや工務店にもよりますが、150〜300万円かかります。
また国の補助金は、1kWあたり7万円になります(3kWタイプなら21万円)。
同じく太陽熱を利用する仕組みとして、E04 真空貯湯式のソーラーシステムを設置して利用する、E07 太陽熱温水器を設置して利用するなどがあります。屋根を取り合ってしまうので、十分な広さがない場合には、どちらかしか導入できないことがあります。太陽光発電は、太陽熱温水器に比べるとメンテナンスの手間もなく、トラブルも少ないようです。
値段が高いので、まずはホームページや住宅展示場などでパンフレットなどを取り寄せ、メーカーや工務店の比較検討をしてみてください。補助金などの手続きは業者が対応してくれます。また実際の工事はほぼ1日で完了します。
日光がよくあたる一軒家をお持ちの方なら、環境負荷削減の観点からおすすめです。瓦屋根でも設置できます。ただし、200万円以上の初期投資が必要ですので、余裕のある方になるかと思います。
評価対象外
計算方法
車や電車などで走っていると、時々太陽光パネルを屋根に乗せた家をみかけるようになりました。設置価格が高いために、現在の普及率はまだ1%に達していませんが、自治体によっては飯田市のように3%を超える設置率のところも出てきています。
「太陽光パネルを作るために多くのエネルギーがかかるので望ましくない」という議論がされたこともあります。しかし製造に必要なエネルギーはほぼ2〜3年程度でもとを取れる程度ですので、寿命が15年以上あることを考慮すると、「望ましい」装置と言えます。
大量の電気を生み出すことができますが、現在の設置価格は200万円以上(3kWタイプ)と高いため、利息無しとしても、元をとるためには50年以上かかります。
2010年度から、法案どおり太陽光発電の電気の買取制度が動けば、15年程度で元がとれることになります。ちなみにドイツの制度は20年にわたり高値買取を義務づけており、確実に元が取れるようになっています。
国の補助は2005年度でうち切られてしまいましたが、自治体で補助している例はあります。最大1割程度補助してくれる場合があります。
国の補助は2009年1月に復活しました。
それでも、1995年ころは600万円程度していましたので、安くなってきています。新しいパネル大量生産プロセスが実用化されましたので、今後も安くなることが考えられます。
環境面でいいのか、価格的に元をとれるのか、の議論のためには、いったい太陽光発電の寿命がどれだけなのか検討する必要があります。まだはっきり寿命が示されているわけではありませんが、20年以上の稼働実績はあります。むしろ、電気を家庭用の交流に変換する装置の寿命が短いようです(おおむね10年)。