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気温が氷点下にならない時期はストーブ・ファンヒータではなくエアコンで暖房をしましょう

 意外に思われるかもしれませんが、部屋を暖房する器具の中で最も省エネになるのは、エアコンです。

 石油ストーブ、ガスファンヒーター、オイルヒーター、床暖房などの暖房器具は、いずれもエネルギーを熱に変換して使っていますから、燃料が持っているエネルギー以上に熱を生み出すことはできません。ところが、エアコンは電気を熱に変えている装置ではなく、屋外の熱を屋内に送り込む機能を果たしているため、電気が持っているエネルギーの3倍から6倍も暖めることができるのです。

 同じだけの暖房をする場合、石油ストーブからエアコンに変えると二酸化炭素排出量は半分〜4分の1程度に、ガスストーブからエアコンに変えると8割(2割減)〜3分の1になります。

 エアコンの暖房の最大出力は、7〜9kWに達しています。これは石油ファンヒーターや、ガスファンヒーターよりも大きな能力です。

 効果

ガスの暖房からエアコンに転換する場合

電気の削減(kWh)ガスの削減(m3)光熱費の削減(円)二酸化炭素排出量の削減(kg)
1ヶ月の削減-95454,70063
1年の削減-38018019,000250

 「電気の削減」がマイナスになっているのは、増えることを意味しています。

灯油の暖房からエアコンに転換する場合

電気の削減(kWh)灯油の削減(L)光熱費の削減(円)二酸化炭素排出量の削減(kg)
1ヶ月の削減-9556700110
1年の削減-3802202,800420

 「電気の削減」がマイナスになっているのは、増えることを意味しています。

暖房器具別の二酸化炭素排出量の違い

 省エネ診断

 部屋の暖房について、省エネ診断ができます。  http://www.hinodeya-ecolife.com/test/hesap/index.php?ac=inp&nm=4

 費用

 すでにエアコンが設置されている場合には、そのまま使ってください。ただし10年以上前の機種では、特に寒いときに効果がでない場合もあります。

 関連の取り組み

 部屋にエアコンが設置されておらず、新規に購入する場合には、E13 (冬)気温が氷点下にならない時期はストーブ・ファンヒータではなく最も省エネなエアコンを設置して暖房をするの取組みとなります。

 導入のしかた

 エアコンを暖房として使うときに気になるのが、「エアコンは暖まらない」という点です。ちょっとした工夫で解決します。

 その理由は、エアコンが天井付近についており、暖かい空気が天井付近でたまって床まで送られてこないことにあります。エアコンを使うときには、送風を時々「強」にして床までしっかり暖気を送ることが省エネにつながります。最近の機種では、自動設定でも時々強風となるように設計されています。「弱」にするほうが省エネに思えますが、天井と床の温度差があるときには、逆に増エネになってしまいます。

 最近のエアコンについては、暖房でしっかり床まで暖める機能を重視しています。10年近く前の機種であったり、フィルター掃除をしていなかったりすると、送風機能が十分でなく床付近まで温風が届かないこともあります。

 また足下を暖めると、感覚的に暖かい感じがしますので、ホットカーペットやこたつを併用すると快適さが増します。ホットカーペットをつけた場合、室温を2℃下げても同じ快適さと感じられるようです。

 おすすめの家庭

 あまり外気温が低いときには、エアコンの効率も落ちてしまいます。おおむね氷点下にならないときには、エアコンが有効に機能します(寒冷地仕様のエアコンの場合には、より低温でも十分性能を発揮するものがあります)。

 東海道以西など、比較的寒さがおだやかな地域は、冬の間の暖房としてエアコンを選ぶと効果的です。また北海道東北甲信越地方でも、寒さがまだ厳しくないときには、エアコンを使い、寒さが厳しくなってきたら石油ストーブなどを活用していくなど、使い分けることが効果的です。

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