Q3.暖房でどの機器がいちばん二酸化炭素排出が少ない?

1.ガスストーブ

2.石油ストーブ

3.電気ストーブ

4.エアコン

答えは、一番最後にあります

解説

 ストーブの比較では、「どのストーブがいちばん二酸化炭素排出が少ないのか」は、Q2で示されました。

 その結果、いちばん二酸化炭素排出量が多いのは電気ストーブになります。  ストーブ以外にもファンヒーターなどありますが、送風機能があるかどうかだけで、二酸化炭素排出量に大きな違いがあるわけではありません。

ガスストーブの仲間ガスストーブ、ガスファンヒーター
石油ストーブの仲間石油ストーブ、石油ファンヒーター
電気ストーブの仲間電気ストーブ、オイルヒーター

★★エアコンの暖房は室外の熱を運んでくる

 熱として利用するだけなら電気が一番効率が悪いのですが、エアコンは例外です。エアコンは熱を発生させるのではなく、「室外にある熱を室内に移動させる」装置であるために、もっともたくさんの熱を部屋に供給することができます。 

夏:室外機から熱い空気、室内機から冷たい空気が出ている = 室内の熱を室外に送っている

冬:室外機から冷たい空気 室内機から熱い空気が出ている = 室外の熱を室内に送っている

 このようにエアコンは熱を移動させる働きをしてます。  電気がもともと持っているエネルギーの、3倍〜6倍程度の熱を移動させることができるとされています。この効率値をCOP値と言い、エアコンの性能を表す数値になっています。この値が大きいほど性能のいいエアコンということになります。最新型では6程度になっています。

 COP値が3のエアコンと、6のエアコンでは、同じだけ暖房しても電気の消費量は2倍違うことになります。効率のいいエアコンを買うと、特に工夫をしなくても電気消費量は半分になります。

★★暖房器具を比較してみます

 部屋全体を暖める暖房の中で、とびぬけて二酸化炭素排出量が少ないのが「エアコン」になります。

 石油ストーブやガスストーブは、かなり出力が大きいものです。しかも温度設定ができませんから「暖めすぎ」になる傾向がありますので、使いすぎに注意してください。省エネのためにも、部屋を「暖かくする」のではなく「寒くないようにする」のが大切です。

 部屋全体を暖める装置ではありませんが、こたつが最も二酸化炭素排出が少なくなっています。やぐらの中を暖めるだけですが、これで家族全員が暖まります。なんと石油ストーブの14分の1しか二酸化炭素を出しません。こたつは世界に誇れる省エネ機器です。

留意点

【エアコンをおすすめできない場合】

  • 外が非常に寒い場合(氷点下10℃以下など)にはヒートポンプは動きません。
  • 機種が古い場合
  • 部屋を閉め切ることができない、すきま風が激しい場合

【エアコンが暖まらないと誤解される場合】

暖かい空気は天井付近に集まります。天井付近に暖かい空気がたまっていないか確認してみてください。  天井が暖まると「室温が上がった」とエアコンが判断して、暖房を止めてしまう場合があります。その場合には、空気をかきまぜることが必要です。  

参考

 給湯機でも同じ機能を持った装置が出てきています。最近発売されたエコキュート(給湯器)もヒートポンプを使っています。ふつうの深夜電気温水器は、「電気を熱として使う」ために効率が悪いですが、このエコキュートはエアコンと同じで、二酸化炭素排出量も少なくなります。

関連情報

[答え] 4.エアコン


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Last-modified: 2016-06-21 (火) 12:01:11, by 有限会社ひのでやエコライフ研究所